San Giovanni Rotondo

Foggia

説明

サン・ジョヴァンニ・ロトンドはガルガーノ国立公園内のガルガーノ山岳地帯共同体に属するフォッジャ県の町です。
今でも洗礼堂や墓地に遺跡が残る古い村落の跡に町が建設されたのは1095年のことですが、この町が世界中でも有名になったのは1965年11月4日から逝去する1968年9月23日までこの地で暮らし、キリスト教信者から愛されたカプチン修道僧、ピエトレルチーナの聖ピオの遺骨を安置しているからです。
1900年前半まで農業と乳業によって支えられてきた町の経済は聖ピオの推進によって病院が設立されてからはサービス業を中心に発展することとなりました。

見どころ

 サン・ジョヴァンニ・ロトンドは世界中から観光客や信者を集めるイタリア国内有数の巡礼地です。中でも人気のあるのはカプチン会修道院(Convento dei Cappuccini)、古教会(Chiesa Antica)、新教会(Chiesa Nuova)を含む恩寵の聖女マリア修道会統合施設(Complesso Conventuale di Santa Maria delle Grazie) です。
アントーニオ・ランディという人物がカプチン修道会に寄付した農園の上に建立された古教会は、ピエトレルチーナの聖ピオが信仰生活を営んだ場でもあります。一方、新教会は増える一方だったサン・ジョヴァンニ・ロトンドの巡礼者をより良い条件でもてなすことを望んだ聖ピオの意向を受けて建立されたものです。建築家ジュゼッペ・ジェンティーレの設計により1956年7月2日に起工された教会は1959年7月1日に竣工されました。
中央身廊には恩寵のマドンナを描いた美しいモザイクが見られ、地下聖堂の3トンの重さがある一枚岩の下には聖ピオの遺体が安置されています。2008年3月2日から3日の夜中にかけてクリスタルの聖遺物容器に移すために聖ピオの棺が開けられ、2008年の4月24日から2009年の9月23日までの間、一般信者たちに公開されました。フォッジャ県のカプチン修道会の要請により著名な建築家レンツォ・ピアーノによって設計されたピオ神父教会(Chiesa di Padre Pio) はピエトレルチーナ出身の神父を偲びに毎年この地を訪れる大勢の巡礼者たちを受け入れるにふさわしい威容を誇っています。建設費のほぼ全額を巡礼者の寄付でまかなったこの教会は、6000平方メートルにも及ぶ内部に7000人の信者を収容することができるイタリア国内でも大規模な教会の一つとなっています。
さらにこれ以外にも聖女オルソラ教会(Chiesa di Sant'Orsola)、陰修士聖オノーフリオ教会(Chiesa di Sant'Onofrio Anacoreta)、聖ジョヴァンニ・バッティスタ教会(Chiesa di San Giovanni Battista)など多数の教会がありますが、サン・ジョヴァンニ・ロトンドの見ものは以上に挙げた多数の教会だけに留まりません。1615年築のカナヴィリア邸(Palazzo Canaviglia)、17世紀築の町の有産者の屋敷であったヴェルナ邸(Palazzo Verna)なども重要な建築物の一部です。さらに防衛建築としてかつて町を取り囲んでいた城壁の名残である塔や門が数多く残っています。
また勝利の女神像(Vittoria Alata)、1924年に建てられた戦死者追悼碑(Monumento ai Caduti di Guerra)、彫刻家ペリークレ・パッツィーニによる聖人ピオ神父のモニュメント(Monumento a Padre Pio)なども有名です。聖人の人生を6つのシーンに分けて描いたこのモニュメントはピオ神父が聖体顕示台を掲げるシーンが特に劇的に描かれています。キリストの受難シーンのモニュメント(16体のブロンズ像と1体のカラーラ産大理石像)を並べたヴィア・クルチス通り(Via Crucis monumentale)は彫刻家フランチェスコ・メッシーナの手によるもので1971年5月25日に完成しました。ヴィア・クルチス通りはモンテ・カステッラーナへと登る道と交わり、さらにキリストの復活像を奉る復活広場に直結する階段へと続いてます。

イベント

  • 8月5日 - マドンナの着衣式
  • 9月8日~10日 – 恩寵の聖女マリアの祝日
  • 9月23日 – ピエトレルチーナの聖ピオの追悼式

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